貧血の予防
葉酸欠乏が巨赤芽球性貧血の原因に
葉酸は細胞の生産や再生を助けることから細胞分裂にも深く関わる栄養成分です。そのため、体内の葉酸が欠乏することで「巨赤芽球性貧血」が起こる可能性が極めて高くなります。悪性貧血または大球性高色素性貧血とも呼ばれます。ちなみにこれはビタミンB12についても同様です。
葉酸が欠乏すると細胞分裂が正常に行われなくなり、骨髄の中の赤芽球(赤血球になる前の未熟な細胞)が通常より大きくなります。これが巨赤芽球です。これにより赤血球になる前に壊れてしまった結果、赤血球が不足し貧血が起こります。主な原因は偏った食生活、過度の飲酒(アルコールは葉酸の吸収を妨げる)、妊娠、薬剤(がん、関節リウマチ、ひきつけ発作を治療する薬剤)などです。
一般的な貧血の症状としては、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、疲れやすい、耳鳴り、頭痛、顔面蒼白などがありますが、巨赤芽球性貧血の場合、これらに加えて、舌の表面がツルツルになり痛みも伴うハンター舌炎や味覚低下、食欲不振、悪心などの消化器症状も現れます。
葉酸サプリメントの摂取が症状改善と予防に不可欠
巨赤芽球性貧血を改善するためには、改善するまで葉酸サプリメントの摂取を続けることが必要です。それとともに、葉酸が多く含まれているほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜を積極的に食べるようにしましょう。また、お酒の好きな方は葉酸欠乏になりがちなので、予防のため緑黄色野菜を積極的に食事に取り入れるとともに、葉酸サプリメントの摂取を習慣づけるとよいでしょう。